16進ソロバン2010/04/22 07:22

16進ソロバン
 16進ソロバン

 「16進ソロバン」を試作してみた。八珠と七つの一珠を各桁に配置した構成である。珠の位置と16進数の対応は図のとおり。
なお、八珠の桁のみを使用すれば「2進ソロバン」となる。
 著者の学生時代はコンピューターの回路にようやくICが使われ始めた頃で、マシンルームを占拠する巨大な汎用機にパンチカードでプログラムとデータを順次読み込ませ、計算結果をラインプリンターに出力するというバッチジョブが普通であった。主記憶のコアメモリーはわずか64KB、補助記憶も磁気ディスクならぬ磁気ドラムで128KB程度の代物。(MBの誤植ではない。GBなどといった単位はSF小説くらいにしか登場しなかった)
 プログラミング実習ではコーディングシートに清書してからカードにパンチしなければならない。ちょっと長いプログラムだとカードの束は箱単位になり、うっかり落とそうものなら、たちまち阿鼻叫喚の地獄絵が展開された。マシンにパワーがないため高速を要するサブルーチンにはアセンブラー言語が必須であり、数値の記述には16進数表記がよく使われた。そんなおり重宝したのが当時出回り始めた16進電卓である。「でかい計算機のプログラムを組むのになんで別の計算機が必要なんだ?」とぼやきながら、ふと思いついたのがこの「16進そろばん」というわけである。
 だから何なの、と言われればそれでおしまいなのであるが・・・
 このアイデアについては特許や実用新案の申請はしていないので、興味のある方はご自由にお使いください。

図上 試作した「16進そろばん」
図下 珠の位置と16進数の対応

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